2009年 06月 11日
ブルーオーシャン戦略チャンキムの特別講義 |
INSEAD発の理論として一番有名なのが、以前もブログで述べたが、ブルーオーシャンストラテジーである。
先日、その理論の提唱者であるチャンキム教授の特別授業があった。さすが有名人ということで、教室満員で立ち見も出るほど。韓国人でアメリカの大学院でPHDを取り、20-30年の研究成果としてブルーオーシャン戦略を数年前に紹介。世界的なビジネス理論として、非常に評価が高い。
教授は、中国映画に出てくるカンフーの達人みたいな雰囲気で、小柄ではあるが、めちゃくちゃエネルギッシュで、早口。ブルーオーシャン戦略の概要を説明し、あとは全て質疑応答。
自分にとってのTake Awayは、
「企業がブルーオーシャン戦略を採るにはお金がかかる。なので、ブルーオーシャンに進出するためには、まずはレッドオーシャンでお金を稼がなくてはだめだ」という発言。
(任天堂がWiiを開発するに当たって、いきなりWiiというブルーオーシャン戦略の典型的な製品ができたのではなく、ファミリーゲーム市場というレッドオーシャンで勝ち抜き、原資を蓄えることができたからである。)
「競争の既成概念をレボリューションするのだ。トヨタを見てみろ。レッドオーシャンで勝ち抜いても、大赤字だぞ。競争の枠組みを解体し、再構築することで企業は生き抜けるのだ」というのも印象に残っている
質疑応答に当たって前々から質問したいことがあったので、してみました。
ブルーオーシャン戦略が、通用しないもしくは意味がない市場があるのでは?ということが僕のそもそもの質問の背景。例えばビジネススクールという教育産業において、なんだかんだで重要視されるのが、ランキング。各学校が他の学校とどのように異なるのか、優れたプログラムがあるのが、生徒の多様性がどれだけ高いのかということを主張しても、やはりトップランキングの学校にならないと意味がないと考えていると思う。つまりランキングというのはまさにレッドオーシャンの典型例で、仮にあるビジネススクールが、ランキングとは関係のないところに活路を見出そうとして、ブルーオーシャン戦略を取ったとしても、意味がないと思う。新しいビジネススクールの形を提唱したところで、ランキングという世界で勝ち抜かないと相手にされないということである。ランキング自体が重要な基準となっている産業において、ブルーオーシャン戦略は成り立たないのではと、個人的には思う。
以上のような質問背景を基に、
「インシアードにとってのブルーオーシャン戦略って何ですか?」 と聞いてみた。
「いい質問だねー。」とにやりとされて、彼の持論が展開された。
回答の一つが、ケースベースによらない授業の進め方、例えばビデオを使って勉強するとか、HBSケースには頼らないINSEADのみのケースを使うとか、いろいろ言ってましたが、ちょっと僕の質問の趣旨からはずれているようで残念。最後に、
「そうはいっても、INSEADはまだまだレッドオーシャンで勝ち抜き確固たる地位を築いた後にブルーオーシャンに行かないとだめだ。教授や学生がもっと頑張ろう。」みたいな纏めをされちゃいました。
もう一度ブルーオーシャン戦略を読み直してみたいと思います。
先日、その理論の提唱者であるチャンキム教授の特別授業があった。さすが有名人ということで、教室満員で立ち見も出るほど。韓国人でアメリカの大学院でPHDを取り、20-30年の研究成果としてブルーオーシャン戦略を数年前に紹介。世界的なビジネス理論として、非常に評価が高い。
教授は、中国映画に出てくるカンフーの達人みたいな雰囲気で、小柄ではあるが、めちゃくちゃエネルギッシュで、早口。ブルーオーシャン戦略の概要を説明し、あとは全て質疑応答。
自分にとってのTake Awayは、
「企業がブルーオーシャン戦略を採るにはお金がかかる。なので、ブルーオーシャンに進出するためには、まずはレッドオーシャンでお金を稼がなくてはだめだ」という発言。
(任天堂がWiiを開発するに当たって、いきなりWiiというブルーオーシャン戦略の典型的な製品ができたのではなく、ファミリーゲーム市場というレッドオーシャンで勝ち抜き、原資を蓄えることができたからである。)
「競争の既成概念をレボリューションするのだ。トヨタを見てみろ。レッドオーシャンで勝ち抜いても、大赤字だぞ。競争の枠組みを解体し、再構築することで企業は生き抜けるのだ」というのも印象に残っている
質疑応答に当たって前々から質問したいことがあったので、してみました。
ブルーオーシャン戦略が、通用しないもしくは意味がない市場があるのでは?ということが僕のそもそもの質問の背景。例えばビジネススクールという教育産業において、なんだかんだで重要視されるのが、ランキング。各学校が他の学校とどのように異なるのか、優れたプログラムがあるのが、生徒の多様性がどれだけ高いのかということを主張しても、やはりトップランキングの学校にならないと意味がないと考えていると思う。つまりランキングというのはまさにレッドオーシャンの典型例で、仮にあるビジネススクールが、ランキングとは関係のないところに活路を見出そうとして、ブルーオーシャン戦略を取ったとしても、意味がないと思う。新しいビジネススクールの形を提唱したところで、ランキングという世界で勝ち抜かないと相手にされないということである。ランキング自体が重要な基準となっている産業において、ブルーオーシャン戦略は成り立たないのではと、個人的には思う。
以上のような質問背景を基に、
「インシアードにとってのブルーオーシャン戦略って何ですか?」 と聞いてみた。
「いい質問だねー。」とにやりとされて、彼の持論が展開された。
回答の一つが、ケースベースによらない授業の進め方、例えばビデオを使って勉強するとか、HBSケースには頼らないINSEADのみのケースを使うとか、いろいろ言ってましたが、ちょっと僕の質問の趣旨からはずれているようで残念。最後に、
「そうはいっても、INSEADはまだまだレッドオーシャンで勝ち抜き確固たる地位を築いた後にブルーオーシャンに行かないとだめだ。教授や学生がもっと頑張ろう。」みたいな纏めをされちゃいました。
もう一度ブルーオーシャン戦略を読み直してみたいと思います。
by Insead_2009
| 2009-06-11 04:12